進路に悩んでいる高専生にも悩んでいない高専生にも

全国高専交流会in仙台2019に参加してきました。~前編~

2019 年10 月19日(土) に、ヒューマンネットワーク高専(HNK)主催の「全国高専交流会in仙台2019 ~第24回HNK交流会~」が開催されました。

高専マガジンメンバー3名で参加してきたので、イベントの様子をお伝えいたします!



イベントの今年のテーマは、「令和新時代に期待される高専教育」でした。

なので今回登壇していただいた方には、高専の教員や高専出身の経営者の方など、日本の将来を日ごろから意識されている方が多いように感じました。

仙台の「茂庭温泉 茂庭荘」に集まった人数は60名近く。私たちは12時くらいに到着したのですが、イベント自体は13時からの開催だったので、おいしいお弁当を食べながら待つことに。

会場は明るい雰囲気で、学生の私たちにも歓迎のムードで迎え入れて頂きました。

イベントは、
13:00~14:45 レクチャーアワー
15:00~17:35 ヤングセッション
18:00~20:00 懇親夕食会
20:00~22:00 コミュニケーションアワー
の構成で、そのままみんなで茂庭荘に宿泊するという流れでした。

60人近くの方が参加していました。学生もちらほらといます。

時系列にそって、順に様子をお伝えしたいと思います。
長くなってしまったので、この記事ではレクチャーアワーまで。後編の記事でヤングセッション以降をお伝えしていきます。

レクチャーアワー

HNKの開会あいさつは長野高専1期生の田玉会長。
「できる人ができる形でできるだけやっていこう」という言葉が印象的な開会あいさつでした。

そのあとは早速基調講演「高専とともに歩んで -学生・高専卒技術者・教員、そして学校長として-」からスタート。
自身奈良高専卒で、現在は沼津高専の校長を務められている藤本晶先生による講演です。

自身奈良高専4期生として入学した経緯から、実際にどのような学生生活を過ごしたのかという学生時代の話から、立石電機に入社し、社会人として過ごした日々。その後和歌山高専に転職、現在に至るまでの自身の話から、高専への期待や問題についてのお話に。

高専を中から見ると問題が山積みであり、特に高専卒の価値を先生自身がちゃんと見つめているのか?高専教員が高専の目的をちゃんと理解しているのか?というお話や、高専生の学力の広がりと就職組の学力の低下について図でわかりやすく説明してくださったのが印象的でした。

次に行われたのは長岡技科大教授の南口誠先生による招待講演「高専出身の長岡技大教員が高専について思うこと」

産業技術高専品川キャンパスの元の高専出身であり、長岡技科大の卒業生でもある南口先生。論点は「我々はこれからどう考えて、どうすべきか」ということで、高専の事実を解説し、その問題点などを話してくださいました。

高専の認知度という話では、高専の評価が上がってるように見えるが、それは知っている人にだけ。いまだに知らない人には届いていない。ということを再認識しなければいけないよね。というようなお話が。

また、高専では「意識高い系」が差別用語。高専では意識高い系がバレないようにしなければいけない。ということをあげ、各高専で大事なのは意識高い系が表に出れる環境作りが必要だと話されていたのが印象的でした。

私自身、やはり意識高い系というふうに見られているか?というのは気にしていたのでまさに…というようなお話でした。

さらに、ビジネススキルについての教育があまりに少ない。高専生にもビジネススキル教育の必要があると言われていました。



3人目の講演者は呉高専卒で仙台高専に勤められている山田洋先生。歓迎講演で「身の回りで感じる高専の温故知新」。

最近話題になっている「高専ブランド」について、高専卒業生は全員イケてるのか?という話に。実際はイケている層だけを見ているだけであり、高専のシステムは良いとして、本当にこのままでいいのか?
イケてる層は高専の授業で習ったことからイケてる人材になったのか?という問いに。

仮説:自走する学生が「高専で」育った
  ・やりたいことを自由にできた
  ・教えてもらうより先に学びに行った
問い:それ以外の学生はどうなん?

というような仮説から、高専のそれ以外の学生にとってどのようなアプローチが必要なのか?ということを問いかけられていました。

最後には「自走できる高専生」を増やしたい。やりたいことを見つけ、やりたいことに没頭できる高専になって欲しい。というようなことを訴えられていました。

南口先生と同じく、いいものを作るだけじゃダメで、これからは売り方も知らないといけない。だからこそ社会との関わりを増やし、ビジネスについても学んでいかなければいけないというような話をされていたのが印象的でした。



レクチャーアワー最後は群馬高専の平社信人先生によるカレントトピック講演で「革新的衛星技術実証2号機搭載「KOSEN-1」

前の3方とは少し違い、これまでの取り組みの紹介というスタイルの講演でした。

先生自身は宇宙開発の現場で10年ほど宇宙工学に携わり、高専では宇宙工学ができないと諦めていたところ、学生がアツかったこともあり、今回のように大きなプロジェクトとして進むことができたといいます。

奇抜なところから突っ込んでいこうということでいくつかの挑戦的な取り組みをしている。と語られているところが印象的でした。

レクチャーアワーでは教育現場のみでなく、会社での勤務経験がある方や新しい取り組みに積極的な先生方が講演をされており、ビジネススキル教育の重要性や、教員自身がどのような意識で高専教育に取り組むべきか。などのアツい話をされていたのが印象的でした。


前半はここまでです。
後編ではヤングセッションからイベントの終わりまでをお伝えします!

ヒューマンネットワーク高専(HNK)の詳細はこちら


執筆:大久保和樹
編集:若林拓海

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