進路に悩んでいる高専生にも悩んでいない高専生にも

高専から米国大へ進学した理由

自己紹介

初めまして。

高専マガジンでコラムを連載させて頂きます玉谷瑛祐(タマタニエイスケ)です。

最初の記事なのでまず、私は何者なのか。どういった内容のコラムを書くのか。を説明します。

私は20173月に石川高専の電気工学科を卒業しました。卒業後は、クラスの約半数がそうするように、私も大学へ進学しましたが、ただ1つみんなと違うのはアメリカの大学へ進学したということです。高専では電気工学を勉強していましたが、現在は米国ネブラスカ州立大学オマハ校の大学でITイノベーションという学部で勉強をしています。アメリカへ来て1年が過ぎ、米国大進学という周りと違う進路を選択して、色々と感じたこと、思ったことがあります。このコラムでは、いまいちクリアでない高専から米国大学への編入に関してや、私のアメリカ留学に関する経験や感想などをシェアしていきます。

 

はじめに

まず始めに、私の高専時代について少し。

一見ハードルが高そうに見えるアメリカ留学。私は秀才だったかというと答えはノー。成績は5年間平均すると40人中20位くらい。英語は比較的できた方でしたが、留学経験は無し。バイト、スケボー、スノーボードに多くの時間を使っていた、ごく普通の高専生でした。

実際に渡米したのは1年ほど前で、アメリカの大学に進学しようと考え始めたのは2年以上前です。今思えば浅はかな理由だと思いますが当時、何故そういう決断に至ったのかを正直に書きます。僕の場合は、アメリカに行きたい明確な理由があったわけではなく、進路で悩んでいた時に気が付いたらアメリカの大学へ進学したいという気持ちが心にあって、その気持ちを自己分析、言語化し、理由として、後付けしたような形です。『俺の目標はアメリカの大学に行かないと達成できない!』みたいな明確が理由があればよかったのですが、残念ながら違いました。

理由1:周りに絶対アメリカには行かないと思われていたから。

僕が高専に入学した頃(2012年)は就職率100%!進学もしたかったらできるよ。といったニュアンスで学校をアピールしていたような気がしますが、僕が卒業した時クラスの半分が進学、半分が就職。といった感じでした。他の高専の事はあまり詳しく分かりませんが、僕の高専から直接海外の大学に入学したのは私が初めてだそうです。前例がないという事もあり、先生達もあまり信じてくれていない様子でした。担任の先生も『まあ、頑張れよ』みたいな雰囲気でしたが、先生が管理していた進路表では、僕は専攻科へ進学することになっていました。このような、周りのこいつどーせアメリカなんて行かへんやろ。みたいな雰囲気が、絶対行ってやろうと思う1つのきっかけにもなりました。

理由2:英語が好きだった

英語が好きというか、英語を話すことが好きでした。とはいっても留学経験は全くありませんでしたし、アメリカにも1度旅行で2週間来たことがあった程度でした。それでも、小学生くらいのときに英語教室に通っていたり、叔母がフランス人と結婚したり、比較的海外を身近に感じていたと思います。特に勉強していたわけではありませんが、英語はなんとなく意識していたので、外国人のお客さんと話したいと思って、駅近くのホテルのフロントでバイトをしていました。英語じゃないとコミュニケーションを取れない。英語が話せるからこの人達と話せている。という因果関係にとても魅力を感じていました。かといって英語が特別できたわけではありません。参考までに渡米1年前の英語の実力を公開しようと思います。

TOEIC:600
TOEFL PBT:500(iBT換算で61)

高専にも僕よりこれらの英語テストの点数が高い人はいましたが、英語が苦手と言われている高専生の中では比較的できた方でした。それでも、アメリカの大学に入学しようとしている人達には、高い英語力を持っている人がたくさんいます。これから渡米を考えている人は参考にしてください。

TOEICなどを勉強しても使えないから意味がない、という意見もありますが、渡米して1年経った僕の意見はこうです。また、TOEICを勉強しても使える英語力は身に付かない、という意見を耳にした事があると思います。確かに、英語のテストの点数が良かったらといって、英語が使えるとは言えませんTOEICが満点でも実際の生活の中で英語が使えないという人はいます。でも、英語を使える人はTOEICTOEFLもできます。実際の生活の中で活きた英語を上手に使えている人は、もれなくTOEICなどのスコアは高いです。TOEICのスコアはあくまで指標の1つにすぎませんが、TOEICができると文章が読めます。英語の文章が読めると、学校の教科書が読めたり、ネットの情報を英語で収集できるようになります。つまり、TOEICは決して無駄なんかではありません。TOEICでもTOEFLでも何でもいいのでとにかく渡米前からたくさん英語に触れて、しっかりと準備することが大切です。渡米1年前からの1年間の頑張りは渡米後、どれだけ楽できるか、もしくは苦しむかにダイレクトに関わってきます。

理由3:自分のしたい事が決まっていなかった

そう。自分が本当に何がしたいのか決まっていなかったのです。なんとなくテクノロジーが好きで、エジソンに憧れて理系の道に進んだのですが、勉強して知識が身についていくと同時に、逆にその知識と技術で何ができるのかが分からなくなっていきました。今思えば、たいして勉強もしていない、たかが高専の5年生に何ができんねん。もっと勉強せんかい。と、過去の自分に言ってやりたいくらいです。ネガティブ要素を回避するためって、理由が不純だ。と思う方もいるかもしれませんが僕は大きな決断をする時、そのアクションを起こすことで何かがプラスに働き、同時にネガティブ要素を回避できると判断した時は1歩踏み出す大きなチャンスだと思います。1-(-1)=2です。僕の場合は、アメリカに進学することで、好きな英語が学べるというポジティブ要素があると同時に、就職という、僕にとってのネガティブ要素を回避する事ができたのです。

理由4:人と違う事がしたかった

元々、とにかく人と違う道を選びたがる人間ではあったのですが、それに加えて、僕はあまり頭がいい人間ではないと高専の5年間で気づきました。そこでどうにかして突き抜けるには、多くの人が選ばない道を進んでユニークを極めるのが1番の方法だと思ったのです。アメリカに来るという事は、言葉、食事、周りの人間、教育から法律まで、僕を取り巻く全ての環境が変わるという事です。そんな環境に身を置くことで、自分の中に新しい価値観や思想がインストールされる事を期待していました。それが僕の将来にどう直接関わるかを言語化できていないは言語化できず、ぼんやりとしたイメージでしたが、全く新しい環境は自分に確実に何かを与えてくれるという根拠のない確信がありました。逆に日本の大学に進んでも、高専時代と同じように、バイトと課題をこなしていく日々しか想像できませんでした。

理由5:理系×英語=最強。だと思っていた

バイリンガルのプログラマーとかエンジニアってすごい需要があるな。と思っていた事も1つの理由です。実際に、理系×英語はいい能力の組み合わせだと思っていますが、当時は、なぜ理系と英語の相性はいいのかなど、深くは考えていませんでした。ただ、両方の分野で人材が求められていたので、なんとなく、それの掛け合わせって、すごく需要のある人間だろうな、というふうに思っていました。その需要というのも社会が求める需要ではなく、企業が求める人材として需要があるという考え方をしていました。ある意味、就職する事をゴールとするような考え方になってしまっていたのかな、と当時を振り返ると今は思います。

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さて、今回の記事ではなぜ私が高専から米国大へ進学しようと思ったかをシェアしました。
現役の高専生にもなんとなくだけど海外へ出てみたいと思っているにも関わらず、

  • 先のことが不安
  • 何をすればいいのか分からないから行動に移せない

そういう風に思っている学生が少なからず、いると思います。
私の記事がそのような学生にとって1つのきっかけになれば幸いです。
次の記事では、私が実際に海外の大学へ進学しようと思ってから何をしたのかをシェアします。


執筆:玉谷瑛祐
編集:大久保和樹

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