


高専卒業してアメリカの大学に進学した学生がそろそろ卒業する話

海外編入者による、米国大のお金の話

こんにちは。高専から海外大学へ編入した玉谷です。
これまでにも高専卒の海外大生というテーマについて記事を書いています。
海外で勉強する事に興味がある学生は、前回、前々回の記事も是非、目を通してみてください。
8月になり、編入試験を終えた学生、企業から内定をもらった学生も出てきている頃でしょうか。
4年生は進路について色々と考え始める時期ですね。
僕が留学しようと思い始めたのは4年生のちょうどこのくらいの時期だったような気がします。
さて、今回の記事では、海外大への進学を考えている学生が、少しでも進学後の自分の姿を想像しやすくなればと思い、国内大学との大きな違いをいくつか紹介しようと思います。
また、僕がいる国がアメリカなので、米国大と国内大の違いであり、国が変わればシステムも違うので、あらかじめご了承ください。
まずは入学時期についてですが、日本だと4月に始まり、3月に終わるのが一般的ですが、アメリカの大学はいつ始まっていつ終わっても良いです。
多くの州立大学は2学期制をとっていて、9月から始まる秋学期と1月から始まる春学期に分けられます。
僕の場合は2017年3月に高専を卒業して、5月に渡米。5月から8月まで英語のクラスだけを受講する語学学校に通い、9月に正式に大学へ入学しました。ちなみに卒業は2020 年5月になる予定です。
僕が語学学校に通っていた5-8月はアメリカでは夏休みの期間なのですが、この期間にも授業を履修することができます。僕の前のルームメイトは、早く卒業したいと、高校を卒業してすぐの5月に授業を取り始めていました。
これだけ入学/卒業 がフレックスなのには卒業条件が大きく関係しています。
アメリカの大学では、120単位を所得した時点で卒業できます。
所得できる単位数は授業によって異なりますが、90分の授業が週2回で3単位です。
履修する単位数は人によって異なりますが、多い人で1学期18単位、少ない人で12単位です。留学生はVISAの関係で1学期必ず12単位以上取らなければいけないというルールがあります。
秋学期に12単位、春学期に12単位、夏に6単位で 1年で30単位。毎年このように進んだとすると、ちょうど4年で卒業できることになります。
日本人の学生は、就職活動の時期合わせて12月に卒業時期を合わせる学生が多いように思います。なので、9月入学の学生は少し余裕を持って授業を履修して4年半で卒業。もしくは、授業を詰めて履修して3年半で卒業する学生もいます。
自身の都合に合わせて、卒業を調整できるので、就活、留学、インターンなど、様々な行事に積極的に参加しやすい環境であると思います。
アメリカの大学ではオンラインで授業を受ける事が一般的で、僕も毎学期5つほど授業を取っていますが、その内1つか2つはオンラインの授業があります。
オンラインの授業を受けるときは、実際に学校へ行く必要がなく、自宅のパソコンで授業を受けることになります。大半のオンライン授業は、録画された授業の動画が先生からシェアされていて、期限さえ守れば、自分の好きな時に好きな場所で好きなだけ授業を受ける事ができます。
現在僕は夏休みで日本に帰国中なのですが、6単位分の授業を受けていて、それらは全てオンラインで行われています。
当たり前のことですけど、日本だと、大学でも高専でも、入学前に自分の専攻を決めちゃいますよね。
これ、アメリカでは当たり前ではないです。
「経営学もITもコンピューターサイエンスも両方興味ある!」
って人は両方専攻できちゃいます。
このように、2つの学部を専攻している人は珍しくなく、2つの学部を専攻することをダブルメジャーと言います。
もちろん3つやりたい人は、トリプルメジャーなんてこともできちゃうし、これらのことは、入学してから決めればいいんです。
コンピューターサイエンスを専攻しようと思って、入学しても、合わないと感じたら途中で物理学に変えたり、経済学に変えることもできます。それくらいの手続きなら、1日で終わります。
また、副専攻を付ける事も一般的です。副専攻は、専攻の縮小版のカリキュラムを履修する事で得られます。
ちなみに、主専攻が英語でメジャー(Major)、副専攻はマイナー(Minor)です。
この記事ではパッと思いつく大きな違いを4つ紹介しましたが、まだまだ色々な違いがあります。それらも、今後の記事で紹介します。
また、学校のシステムは国によっても大きく異なるので、どんな違いがあるのかはしっかりと理解した方が良いと思います。その違いから生まれるメリット、デメリット、両方あるはずなので。
これまでの記事でも書いてきましが、僕は本当に海外大へ進学してよかったと思っているので、そういう決断をする高専生が増えて欲しいと思っています。
そんな学生たちが少しでも決断をしやすいように色々な情報をこれからも提供していきます。
次回の記事はこちらです!
執筆:玉谷瑛祐